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☆父親の子育て企画(笑福亭竹林)☆
笑福亭竹林さんからの素晴らしいお話です。
叱ることはコミュニケーション?にも笑福亭竹林さんの感慨深いお話があります。
あのね、面白い話をするときに「これは面白い話です」って言ってからするのは絶対犯してはいけないタブーなんです。今どきの言い方で言うなら〜ハードルを高くする〜ってやつですね。聞き手が期待する分、面白みは損なわれてしまいます。
んなことで、あえて!「ちょっといい話です」って書き出しで、今日は話しを始めさせていただくことにします。
「ちょっといい話です」
せがれの友達に素敵な少年(青年?)がいます。彼は小学生の頃ソフトボールを始めましたが卒業するまでレギュラーにはなれませんでした。でも一日も休むことなく練習に通った彼は、中学校でも野球部に入ります。そこでもレギュラーになることはありませんでした。でもめげません。高校でも硬式野球部に入部します。そしてとうとうある日、監督からこっぴどく罵られ、選手失格の烙印を押されてしまったのです。それでも彼は野球をやめませんでした。マネジャーとして野球部生活を全うしたのです。
ねっ、いい奴でしょ?
あのね、おかあちゃんが良かったんです。すごくあっけらかんとしてたんです。子どもがレギュラーになれないからって、やめさせたり、そうかと思えば指導者に文句言ったり、そんなおかあちゃんもいる中で、彼女は夏の暑い日も、寒風吹きすさぶ冬の日も、ベンチのわが子にあっけらかんと、明るく「しっかり声だしや〜」と声援をおくってくれました。
だから息子は頑張れたんだと思います。
でもね、実はこのおかあちゃんね、ただあっけらかんとしてたんやなかったんです。
最後の夏にスタンドでポツリとつぶやいたんです「やっぱプレーしてる姿みたかったなあ」って。ねっ!ねっ!いいおかあちゃんでしょ?!
心痛めてたんです。息子以上に苦しんでたんですよ。苦しみながらあっけらかんとしてたから息子は頑張れたんです。親が神経質になりすぎることはよくありません。そうかといって無神経すぎてもだめなんです。
息子のことに心痛めながらあっけらかんと平気な顔してる。それがいいんです。
ほんと、いいおかあちゃんです。思わず抱きしめたくなってしまいます。よその嫁さんでさえなければ・・・
「おもんない(面白くない)話し」
おもんない話をします。
先日僕の町の中学校で遺書が見つかりました。学校も保護者も町の人たちも大騒ぎになりました。結局たちの悪いいたずらだと分かり、怒ったりほっとしたり大変な一日になったのですが、これを聞いた次男が「おもんない!そんなことして何がおもろいちゅうねん、ほんまおもんないなあ!!」と声を荒げました。僕はわが意を得たりと「そやろ、おもんないやろ」とかえしまし。
我が家では、良いとか悪いとかの判断基準はあまり意味をなしません。全てにおいてそれが「面白いかどうか」「楽しいかどうか」が大事な判断材料になります。
我が家の、そして息子の判断基準に当てはめると、この出来事は最高に面白くないことです。
「つっこみの入れようもない」と息子は続けます。漫才にたとえて言うなら、どんなに上手につっこんでもけっしては笑いにつながることの無い、つまらないボケだって言うことです。(大阪以外の方にはちょっと分かりにくい話しかなあ・・大阪の人でも分かりにくい話しなんかもなあ・・・)
誰が見ても面白いなあ、楽しいなあ、と思える子どもであってほしいと思います。「あほか〜」「なんでやねん」「ええかげんにせ〜」と大人がつっこんで笑いになるようなボケや失敗を子どもたちには期待します。職員室の前に「死にます。さようなら」と書いて置くのはどんな名人がつっこんでも笑いにはなりません。(・・わかりにくいかなあ・・)
あのね、この子最初からこんな面白くない子だったと思いますか。いやいやきっと面白い子だったはずです。上手にボケてたはずなんです。でもきっと上手につっこんもらえなかったんだと思うんです。それどころか最高のボケをしたのに笑ってもらえなかったんです。もしかするとそれを叱られたのかもしれません・・・。
子どもが面白いことをしたら、笑ってやるのが大人のつとめです。子どもの楽しい部分に敏感に大人は反応してやらねばなりません。そうすれば子どもはドンドン面白いボケをしてくれるようになります。楽しい部分がいっぱい増えてきます。
逆にそれを怠ると、どんどん子どもは面白さをなくし、ついには悪ふざけで遺書を書くなんて「おもんない!」奴になるんだろうと思います。
ごめんなさいもう少しわかりにくい話に付き合って下さい。
上手な子育ての方法を聞かせてもらえるのかなと期待している方がもしいたらごめんなさい。
話したいのは上手な子育ての方法ではなく、いかに上手に親の責任を放棄するか、どうすれば親は怠けられるのか、つまり僕の話は子育て放棄のすすめなんです。
「やる気がない」といって嘆きます。「やる気を出せと!」叱ります。
でもね、僕はお笑いの仕事してますけど、お客に「笑え!」って叱って笑いが取れるもんなら楽です。
専門用語で「くすぐる」っていいます。僕らは一生懸命お客をくすぐってお金儲けをします。言うなら子どもも上手にくすぐってその気にさせなければならないんです。
でもそれって難しいですよね、面倒ですよね。お金儲けにもならないですよね。
僕はお笑いが好きで、子どもの頃から人をくすぐることがちょっとだけ上手かったので、人をくすぐるプロになりました。でもお笑いが好きなのに、笑わすこと、人をくすぐることが苦手な人はどうすんでしょうか?ほとんどの人がくすぐられる側にまわります。そう!お客になるんです。
僕は子どもを上手くくすぐってその気にさせることのプロではありません。だから子どもからくすぐられる側にまわりました。くすぐる側よりくすぐられる側のほうがよほど楽です。
皆さんも子育てなんか放棄してお客になってみませんか?子どもは大人をくすぐることがとても上手です。いっぱいくすぐってくれます。笑わせてくれます。
入場料もとらずにね・・・。
笑わない客を笑わして一人前。って考え方もありますけど、やっぱり芸人は笑ってもらって成長するんです。
だから大丈夫、心配要りません。親が何もしなくってもいいです。そばにいてその姿を楽しんでいるだけで結構ちゃんと子どもは育ちます。
僕は子どもからくすぐられることが他の大人よりちょと上手いって自信があります。
それが子どものためになるかどうかは知ったことではありません。そうすることで自分が楽しいのです。子どもの存在が楽しくなるのです。
でもね、大人から楽しいと思ってもらえることは、子どもにとって幸せなことやと思いません?
子育てを放棄することを棚に上げて、居直って、そんなことを皆さんに問いかけてみたいと思うのです。
つまらない話しがちょっと長くなりました。そろそろ終わります。
最後にちょっとためになるアドバイスをします。(ほんまにそうなんかな?)
子育てをする環境がどんどん悪くなっています。不安がいっぱいです。
世の中から不安材料を払拭することは非常に困難です。でもね、子どもの不安を解消してやることはそう難しいことではありません。
子どもの不安を取り除くのは「親の笑顔」です!
自身は不安におののきながらも子どもを優しく抱きしめて「大丈夫だよ」っていってやるから子どもの不安は解消されるのです。
強い親になれって言うんじゃないです。我々は弱いです。だったら鈍い親になってみませんか?真面目すぎておろおろしすぎるよりはいいです。
鈍くなりましょう。そう、子どものためじゃないです。あなた自身のために。
阪神大震災のとき堺の僕の家もかなり揺れました。飛び起きて恐怖に襲われたとき、隣に寝ていた子どもも「怖い!」と叫びました。その子の上に覆いかぶさって「大丈夫やで」って言った瞬間に自分自身の恐怖心が見事になくなったことを今も覚えています。
子どもは親の不安の材料ではありません。
親の不安を解消してくれる存在です。子どもが居るから親は強くなれるんです。
子どもって有難いですよね!
いっぺんまじまじと子どもの顔を見つめながら「有難う!」って言ってみますか。
けげんな顔の子どもを見て今度はにっこり笑ってみたりして・・・
どうですちょっと子育てが楽に、子どもの存在が楽しくなって・・・・
きませんよね、そう簡単には(笑)
取り留めの無い話に付き合っていただいて有難うございました。
最後に言い訳です。
僕しゃべったらもう少し面白いです。落語に子どもの話。いつかどこかで僕の話聞いていただけるチャンスが来ることを祈りながら終わりにします。お後がよろしいようで・・・。
『叱ることがコミュニケーション?』にも笑福亭竹林さんの感慨深いお話があります。ぜひ読んでくださいね。
最高にいいお話の後はご感想などいかがでしょうか。
掲示板またはメールでも歓迎です。内容はきちんとそのまま笑福亭竹林さんへ伝えさせていただきます。
笑福亭竹林さんの素晴らしい面白い話は、直接聞くのが一番です!!!是非機会がありましたら、笑ってなごんでください。(管理人) 広木ユウ子
さん
長男ユウ(6歳)が書きました。